一服の茶を点てると、《共鳴する茶》は固有のリズムで輝き、音色を奏でる。
《共鳴する茶》は、近くの《共鳴する茶》やランプと影響を受け合い、引き込み現象を起こし、互いに明滅のリズムが近づいていく。
茶が点てられて作品が生まれ、茶を飲み干すと作品はなくなる。
茶は、全体としては色が変化せず、つまり、茶を遠くから見た時、同じ色であり続けるが、茶の内部では色が継続的に変化し続け、その色は時間構造を持つ。
《共鳴する茶》は、近隣の《共鳴する茶》やランプとの局所的に生じる単純な相互作用によって、作品空間全体に時間構造ができていく。その形成された秩序の一部をそのまま飲む。