《地形の記憶》に、《境界のない群蝶》が入ってくると、この作品ははじまる。終わると《境界のない群蝶》が出ていく。

各蝶は、近くの蝶と互いに影響を受け合い、同期現象によって、羽ばたきの周期が合わさっていく。

キャンバスが変容的なものになったことと、連続した動的なふるまいによって、身体ごと作品に没入し、人々は身体と世界との境界をも失っていくだろう。そして、一つの共通の世界が自分や他者の存在で変化していくことで、自分と他者が同じ世界に溶け込んでいく。