生命は生命の力で生きている II / Life Survives by the Power of Life II
teamLab, 2020, Digital Work, 60 min (loop), Source Calligraphy: Sisyu
生命は生命の力で生きている II / Life Survives by the Power of Life II
teamLab, 2020, Digital Work, 60 min (loop), Source Calligraphy: Sisyu
《生命は生命の力で生きている》は、地震と津波、原子力発電所事故が重なった東日本大震災が起きた2011年に発表した。本作は、2011年の発表後も制作を続け、10年をかけて、1年を通した草花の移り変わりが繰り返される作品として新たに作り上げた。
自分と環境は、二つに見えても、実際には一つであり、切り離すことはできない。分断の反対とは、別々のものを統合することではなく、二つに見えるものがもともと一つであることに気づくことかもしれない。
自然の恵みも脅威も、文明の恵みも脅威も、連続的でつながっている。どこかに絶対的な悪意があるわけでもなく、かといって、きれいごとだけではすまされない。わかりやすい解はなく、感情すら整理できないかもしれない。それでも、あらゆる状況の中で「生きる」ことを肯定したい。生命はうつくしい。
そして、生と死もまた、二つに見えるが、実際には切り離すことができない。長い時間の中で、生は死によって支えられ、死はまた新たな生を支えながら、生命は連続してきた。
本作では、生命や生きることを意味する「生」を、空間に立体的に書いている。生命の痕跡を想起させる墨跡としての「生」の上に、数百を超える草花が生まれ、咲き、散り、移り変わっていく。
「超主観空間」によって描かれた本作では、画面は作品世界と鑑賞者のいる空間を分断する境界にならない。作品空間は画面を超え、鑑賞者の身体がある空間と連続する。焦点は無限に存在し、画面のどこを切り取っても空間として成立する。細部のすべてが絶えず変化し続けているため、視線は一点に留まることなく動いていく。
鑑賞者は、視線を動かすことで、時間とともに変化していく作品世界をそのつど再構成し、自らの中に絵画空間をつくり上げていく。